季語は小和日

  天気のいい日に、天青く小和日そのものである。ローカル電車にのった。電車はのんびりとことこと走る。沿線の風景も、どちらかというとひなびた景色が続く。次第に自分の乗っている電車の走る音が遠のいていく。
  「小和日に ローカル電車の 音遠く」 (白扇)



枯れ落葉


  秋はもの思う秋 秋深く、紅葉も色が変わって、褐色となりはらはらと散りゆくさまは、いささか寂ししものである。昨日、一昨日と三宅氏や森光子さんの訃報に接し、自らの時間もあまり残されていないと感じる。

  「わが生と 重ねて見ゆる 枯落葉」  (白扇)  

  落ち葉がさらに枯れて、世界の片隅で土にかえるのを見る。森さんのように華やかに光を放って木から落ちる落ち葉もあれば、光を放たないまま落ちるものもある。それぞれが、それぞれの重みを持った人生だろう。

 自分の位置をしっかり確認することが必要だ。だれの責任でもない。これこそ自己責任である。



紅葉 

    「祖谷川を 白波立てて 紅葉舟」 (杉女)    2012.11.21

  「祖谷川や うからやからの 紅葉谷」 (杉女)

夜長

  「古障子 香焚き染めて 夜長かな」 (杉女)

  

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